投稿20251004ふじの花第15回リサイタル(準備中)

■■公開前の準備版です。画像は大阪フォトサービスのものが到着次第差し替えます。■■

NPO法人音楽の恵みネットワーク 特派員 植松雅子 記

(画像下の文は団員に寄せられたメッセージの抜粋です。)

10月4日(土)京都コンサートホールムラタにて、コーラスふじの花さんが結成33年目を迎えられ、第15回コンサートを開催されました。会場お隣の京都府立植物園には、ちょうど開演のころに、天皇皇后両陛下がご来園され、祝福ムードが漂う北山で、ふじの花の皆さんも伝統を重んじながらも、女声合唱の可能性にどんどんチャレンジされて、ステージで繰り広げられた演奏は、それはそれは感動の連続でした。

ステージⅠ 仏教讃歌

仏教讃歌の初めの3曲の厳かな祈り、その後(打ち上げ時に柴田さんも仰ってましたが)明るい[ひかりあふれて]の前奏でふとその緊張が緩み[金樹、銀樹、瑠璃樹]で描かれたお浄土の風景に穏やかな安らぎを感じていただけたようです。
「第1ステージの始まりが、会場の雰囲気を一気に厳粛なものにして、心が落ち着き、曲と言葉が胸まで響いてきました。」「自然に手を合わせたくなったし、1曲めから自然に涙が溢れた」と言う感想もいただきました。先生が「拍手なしで始めたい」とおっしゃったこと、本当にその通りでした。

仏教讃歌で培われた柔らかで温かなハーモニー作り、歌詞を大切に歌いこまれる姿勢、ここにふじの花さんの原点があり、ここが基本だから、あのように澄んだハーモニーが生まれるんだろうなと、ふじの花さんの仏教讃歌を聴く度に思います。今回の仏教讃歌5曲はとりわけ歌詞が心に染みわたり、感謝の思いになりました。南無阿弥陀仏、蓮の花が咲く、まだ響きが耳に残っています。

仏教讃歌の初めの3曲の厳かな祈り、その後(打ち上げ時に柴田さんも仰ってましたが)明るい[ひかりあふれて]の前奏でふとその緊張が緩み[金樹、銀樹、瑠璃樹]で描かれたお浄土の風景に穏やかな安らぎを感じていただけたようです
仏教讃歌の初めの3曲の厳かな祈り、その後、明るい[ひかりあふれて]の前奏でふとその緊張が緩み[金樹、銀樹、瑠璃樹]で描かれたお浄土の風景に穏やかな安らぎを感じました。

創立者の竹上広子先生の思いを富岡先生と団員の皆さんがしっかり受け継がれ、仏教讃歌を世に届けようという願い、このポリシーはふじの花さんの何より大事な宝なのだろうと思います。涙する人もあった位、御仏の言葉が心に響きました。

ステージⅡ 有縁(うえん) ~邂逅(かいこう)に感謝して~

竹上先生が鈴木憲夫先生に委嘱され、ふじの花さんが初演された「二度とない人生だから」それ以降も長きにわたる鈴木憲夫先生とのご縁からふじの花さんは、たくさんの鈴木憲夫作品を歌ってこられましたが、今回も鈴木作品の2曲、「老い給ふ母」と「茜の空に」2首の短歌に込められた年老いた母への思い、浄土に旅立つ母への感謝、光景が瞼に浮かんでくるように、深く歌い上げられて、気持ちが吸いこまれました。そして北川文雄先生との有縁に繋がれて、仏教讃歌の「声」に・・・この繫がりもとても自然で、素晴らしい構成。そこで丸山さんと富岡先生の解説が入り、北川文雄先生のご紹介と「夏の少年」の2曲に、この展開もとても良かったです。

「他に類をみない素敵な合唱団だと思う。音楽的に高みを目指していらして、本当にレベルは高くなっているのにアットホームで暖かい音楽を作って下さっている。指揮者のお力だと思いますし皆さんの努力の賜物」など寄せて下さってますまた、「息を飲むほど惹き付けられる演奏と、和ませて頂く時間と、指揮者の先生の幅の広さに感服」という感想も頂きました。
「音楽的に高みを目指していらして、本当にレベルは高くなっているのにアットホームで暖かい音楽を作って下さっている。指揮者のお力だと思いますし皆さんの努力の賜物」「息を飲むほど惹き付けられる演奏と、和ませて頂く時間と、指揮者の先生の幅の広さに感服」という感想も頂きました。

フラワー・コーラスでもかつて歌ったあの「夏の少年」を、ふじの花サウンドで聞けて、感無量。メロディーが伸び伸び美しく展開し、井上なおみ先生のピアノも見事で、ふじの花さんの爽やかな歌唱で、白いシャツとジーパンが似合う、青春の汗の香りもするような、ドラマチックでありながらも、清らかな歌唱で、素晴らしかったです。客席からお聴きになっていた北川先生も大層お喜びで、心からの拍手を送っておられましたね。ふじの花サウンドで、北川文雄作品をもっともっと聴いてみたいと思いました。

第2ステージでは、鈴木先生からは富岡先生にメッセージをいただかれそれメンバーに共有してくださり、そして北川先生にご高聴賜りましたこと、心より有縁に感謝し歌わせていただきました。北川先生の曲は本当にステキです。もっと他の曲も歌ってみたいです。
第2ステージでは、鈴木先生から富岡先生に送られたメッセージをご披露いただき、メンバーと共有いたしました。そして北川先生にご高聴賜りましたこと、心より有縁に感謝し歌わせていただきました。 鈴木先生、北川先生の曲は本当にステキです。(北川先生ご夫妻と)
ステージⅢ コーラスファンタジー ―喜歌劇「メリー・ウィドウー」よりー

3ステは、オペレッタの楽しさがコーラスファンタジーとして、どのように展開するのか、関西オペラ界で大活躍のメゾソプラノの伊藤絵美さんの2役の男装の麗人とふじの花の面々とのコラボはいかにと、期待に胸膨らませていましたが、富岡先生の脚本、演出、あっぱれで、こう来るか、あぁ来たかと、どの曲もどの演出も、目と耳が釘付けになり、引き込まれていきました。

メリーウィドウの構成が素晴らしい。あの込み入ったストーリーを端的に良いとこ取りした脚本、演出、さすが富岡先生!絵美さんの美しさ、芝居、圧巻の歌声♥️に称賛の嵐です。[今回が一番良かった]との声が多いことが本当に嬉しいです。これもメリーウィドウを先生が見事に昇華してくださったからでしょう。
「メリーウィドウの構成が素晴らしい。あの込み入ったストーリーを端的に良いとこ取りした脚本、演出、さすが富岡先生!」「絵美さんの美しさ、芝居、圧巻の歌声♥️に称賛の嵐です。」

伊藤絵美さんのスタイリッシュで、エネルギッシュな男役の歌唱、演技にぐんぐん魅了されながら、ふじの花の皆さんが、華やかなドレスに身を包んで、立ち姿、座り姿もとっても素敵で、しっかりソリストと交わり、掛け合いも各々が役者になりきり、歌唱にもセリフにも振りにも果敢に挑戦されて、総合的にほんとに完成度の高いコーラスファンタジー作品として、観客を魅了して、素晴らしかったです。

[今回が一番良かった]との声が多いことが本当に嬉しいです。これもメリーウィドウを先生が見事に昇華してくださったからでしょう。
[今回が一番良かった]との声が多いことが本当に嬉しいです。これもメリーウィドウを先生が見事に昇華してくださったからでしょう。

メリー・ウィドウーの名曲アリアの数々を、ついついこちらも口ずさんでしまいたくなるほど、どっぷり、たっぷり、良いとこ取りで楽しませてくださった富岡脚本、演出、本当にお見事。楽しかったに尽きます。こんな作品、私も歌ってみたい、演じてみたいときっと多くの方が思われたのでは?!33年の歴史を経て、第15回のふじの花さんの演奏会、かくも素晴らしく、観客に女声合唱の魅力をいっぱい伝えてくださり、これからも益々のご発展、ご活躍を祈ります。

「次、どうする?」本当に今回すごいプログラムに、やりきった感があり、次のコンサートにいらしてくださるお客様の期待も膨らんでいることには間違い無いし、嬉しい悩みです。
「次、どうする?」本当に今回すごいプログラムに、やりきった感がありです。ご来場の皆様、素敵な音楽空間をご一緒に作ってくださって、ありがとうございました。

打上げ会に参加させていただいたのですが、皆さんやり切った満足感、充実感で、最高の笑顔でしたが、これからも歌い続けていきますと、すでに次に向かって瞳が輝いていました。ブラボー!!

ps. Consort Ars NovaのUさまから、「会場を後にして植物園周辺を歩いていたら、こんな光景に出会えました」と、見事なワンショットを頂きました。


 

私の一推しの指揮者富岡健氏が指揮する「コーラスふじの花」のコンサートに行ってきました。

寄稿 高橋 博 様

第一ステージはこの合唱団の原点という「仏教讃歌」。合唱団の母体の幼稚園のお母さんコーラスからの歌い継がれた仏教讃歌はまさに日本の宗教音楽と言える奥深い演奏でした。女声コーラスのアカペラのアンサンブルも絶妙で祈りのこもった演奏でした。

第二ステージはこの合唱団と指揮者富岡氏の作品へのエピソードも紹介されて「縁」のある作品。20人という少人数の編成とは思えない重厚なハーモニーで聴かせる女声合唱でした。

第三ステージはまさに富岡マジックの世界。
F.レハールのオペレッタ「メリー・ウィドウ(陽気な未亡人)」を富岡氏が構成編曲したコーラスファンタジーのオリジナルステージでした。
合唱団員が華麗なドレスに身を包み歌い演技するオペレッタ。なんといっても賛助出演の関西二期会の伊藤絵美さんの圧倒的な声量と男装の麗人の演技は富岡マジックの真骨頂で合唱演奏会の枠を超えた素敵なステージでした。オペレッタという舞台音楽劇を少人数の女声合唱団が再現するステージは富岡氏の新しい音楽への展望と没入感を感じさせる素晴らしいステージでした。